こんにちは、八木スタジオです。このたびウェブサイトをリニューアルするにあたり、新しく「時間制の料金プラン」を導入することにしました。あわせて、広告写真の撮影料金について少しお話したいと思います。
【広告撮影はオーダーメイド】
広告撮影料金は基本「お見積り」が多いので、料金が見えづらい業界だと思います。「複数の業者に見積もり依頼しても金額はバラバラ。」「サービスの差が分からない。」「相場以上に高く見積もられているのではないか。」「安すぎても不安。」「そもそもいくらが妥当なのか」…など、撮影料金に対してモヤモヤはありませんか。どうして撮影料金が分かりにくいかというと、証明写真のように撮影パターンが決まっているものとは違い、広告写真はお客様ごとに毎回オリジナル仕様だからです。分かりやすくいえば、建売住宅と注文住宅。既製品とオーダーメイド。何をするか、どこまで求めるかによって料金は変わります。
【一般的な撮影料金の中身】
基本的には、基本料金+1カットいくら~という料金設定が一般的かと思います。最近では1時間いくら~というのも多いですね。時間ベースだとカメラマンの拘束時間=金額なので単純明快ですが、各カットごとの場合「そのカットを仕上げるための準備から納品」までを想定するため料金はピンキリです。背景や小物の手配からスタイリング、撮影後は高度なレタッチが必要な場合もあります。つまり広告写真として求められるクオリティに仕上げるためには、カメラマンは「当日に撮影」をするだけではなく、さまざまな作業工程が含まれているのです。端的にいえば、手間と時間がかかれば、料金もアップします。
【カメラマンによって設定金額が違うのは何故?】
最近は1時間いくら~、という料金設定も多く、シンプルで分かりやすいと思います。しかし同じ時間制であってもカメラマンによって設定金額は異なります。なぜでしょう。プロとアマチュアの差?技術や経験の差?…目に見えないとイメージしづらいかもしれません。それでは想像してみてください。もしも全ての撮影者が1時間あたり同一料金ならば…「①プロ1年目の新人カメラマン。まだ機材が少なく出来る表現は限られる。撮影完了まで3日かかった」「②経験豊富なベテラン。様々な機材を駆使して2日間で素晴らしい表現に仕上げた」「③設備の充実した広告撮影会社。スタッフ総動員して1日でスピーディに納品。」…この例えでいうと、結果的には①の駆け出しカメラマンに支払う金額が高くなり、③のスタジオに支払う金額が一番安くなってしまいます。このように、全員が同一料金であればスキルや設備が無に帰するような矛盾が起こってしまいますよね。カメラマンというと、身ひとつでできる身軽な仕事に見えるかもしれませんが、もっている機材ひとつひとつは高価なものが多いです。プロであれば機材一式予備を含めて揃える必要があり、サポートや保険にも加入すると機材費や維持費はばかになりません。スタジオや車を保有すれば家賃や維持費がかかりますし、スタッフを雇えば人件費がかかります。つまり、金額の差は、カメラマンの経験や技術はもちろんですがそれだけではなく、機材や設備やそれに付随するサービスも含めた適正価格だということです。各スタジオの状況や考え方によって金額設定はさまざまですが、ひとつ言えることは、現在は、昔よりも撮影単価は下がっていると思います。どのカメラマンも無駄に高く見積もるなどということはなく、企業努力をしながら活動されている方が多いのではないでしょうか。
【時間制料金プランをはじめました】
八木スタジオでは、広告撮影料金は都度お見積りをしています。しかし、ざっくりしたご依頼だとお見積りがしづらいこともあり、提案の幅が広がる新しいプランの必要性を感じていました。また最近は、「そこまで高いクオリティは求めていないけど、ある程度良い感じの写真をプロに撮ってもらいたい」というカジュアルなご要望も増えているように感じます。そこで、「お見積りだと敷居が高い」と感じられる方にも手軽にオーダーして頂けるよう、1時間から選べる時間制プランを導入することにしました。 「カット数に縛られずに色々撮りたい」 「お試しで利用したい」など、ご都合にあわせてお気軽にご利用いただけたらと思います。時間制プランは、シンプルに、カメラマンの拘束時間=撮影料金です。時間内であれば枚数制限なし。お客様にご確認頂きながらお好きなものを納得できるまで撮影できます。撮影したデータは、RAWデータを1枚ずつ適切な明るさと色味に調整し現像してJPGデータで納品します。つまり、普通に自社のウェブサイトなどで使うぶんには全く問題なくご利用頂けます。ただし、時間制プランの場合は、背景小物の手配や高度なレタッチは別料金になりますので、商品撮影や手の込んだ撮影などは通常のお見積りプランとなります。また、時間内で何がどれだけ撮れるかは内容により異なりますので事前にご相談ください。いずれにせよ、撮影内容と予算に応じてなるべくご要望に沿えるよう柔軟に対応したいと考えています。